漫画家志望者の多くが、絵が下手だから漫画家になるのは無理かも・・・と不安に感じることがあります。でも、編集者の視点から見ると、絵の上手さだけが評価の基準ではありません。絵が下手でも評価されるポイント、絵が下手と言われながら成功した漫画家たち、ネット漫画の可能性、 絵が下手な漫画にありがちな特徴と対策、さらに漫画持ち込み時に「絵が下手」と言われた際の対処法など、絵が下手でも漫画家になるための方法や、編集者が注目するポイントについて解説します。
1. 絵が下手でも漫画家になれるのか?
編集者の視点で解説
- 絵が下手でも漫画家になる方法
- 漫画持ち込みで「絵が下手」と言われたら?
- 絵が下手でも評価されるポイントとは
1-1. 絵が下手でも漫画家になる方法
「絵の味」は個性!独自のスタイルを確立せよ!
漫画において、必ずしも「上手な絵」だけが評価されるわけではありません。むしろ、独特なタッチや雰囲気を持つ絵柄は強い武器になります。たとえば、『クレヨンしんちゃん』のようにシンプルながらも独特の味を持つ絵、『ワンパンマン(ONE先生の原作版はこちら)』のように、線が荒々しくても動きがしっかりと伝わる作風など個性が評価されることも多いです。
編集者も「技術的な上手さ」よりも「読者の心をつかむ力」を重視します。自分の絵柄の魅力を知り、それを活かす方向で磨いていくことが重要です。
「絵」以外の力で読者を引き込め!
編集者が作品を見る際、
- 「キャラクターの魅力」
- 「セリフ回しのセンス」
- 「物語の面白さ」
といった要素も重要視されます。例えば、キャラクターの魅力でいえば
ゆでたまご先生の『キン肉マン』
10代でデビューしたゆでたまご先生。初期作品では、筋肉や関節の描写に不自然さがありましたが、「牛丼一筋300年、早いのうまいの安いの♪」と歌い、おならで空を飛ぶユーモアあふれるキン肉マンは大人気になりました。特殊な能力をもつ超人たちは”キンケシ”(キン肉マン消しゴム)として1983年から1987年までカプセルトイとして発売され、子供たちの間でブームを巻き起こし、全418種類、累計で約1億8000万個を売り上げました。また、悪魔超人シリーズに代表される強力な悪役キャラクター達は、週刊少年ジャンプのその後の格闘漫画に影響を与えています。
キャラクターの魅力が光り、シリーズ累計発行部数は7,700 万部(2021年7月時点)を突破する大人気コミックになりました。漫画はキャラクターが際立つことが一番大事です。
”動き”や”構図”を工夫して自分だけの魅力的な演出をつくれ!
漫画は「動き」や「表現のダイナミズム」も重要な要素です。シンプルな絵柄でも、キャラの表情やポーズ、構図の工夫次第で読者に強い印象を与えられます。
たとえば、荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』は特徴的なポーズや迫力ある構図で読者を惹きつけています。具体的な例として、第3部の主人公・空条承太郎が指を前に突き出す「ジョジョ立ち」は有名です。
この独特なポーズや構図が作品の個性を強調し、読者を惹きつけています。躍動感を出すことを意識し、読者がワクワクする演出を取り入れましょう!
1-2. 漫画持ち込みで「絵が下手」と言われたら?
「伸びしろがある」とポジティブに受け止めろ!
持ち込みで「絵が下手」と言われても、それは「まだ成長できる」ということ。実際、編集者は即戦力よりも「将来性のある作家」に注目することが多いのです。では、なぜ「絵が下手」と指摘されたのでしょうか?
編集者が「絵が下手」と言う場合、それは単に「上手くないからダメ」という意味ではありません。多くの場合、「読者に伝わりにくい表現がある」「画面の見せ方に課題がある」、改善していけば「今後の成長が期待できる」といった意図が含まれています。つまり、編集者が指摘するのは「伸びしろのある部分」であり、それを改善できれば、より魅力的な作品になるという期待の表れなのです。
また、編集者によって「上手い絵」の基準も異なります。ある編集者には評価されなかったとしても、別の編集者にとっては「個性的で魅力的な絵」として評価されることもあります。好みや人間的な相性もあります。100%編集者の言うことを信じる必要はありません。重要なのは、指摘された点を自分のなかで冷静に解釈し、自分の強み(自分にしかできない表現)を活かしながら改善していくことです。自分自身を信じて突き進んでください。
なるあすく先生(『武蔵くんと村山さんは付き合ってみた。』作者)は高校生の頃に作品を持ち込んだ際、編集者から「絵が下手で意味がない」「あなたの作品なんて1円の価値もない」と酷評された経験があるそうです。もったいないのでその作品を別の漫画賞に応募したところ賞金20万円を獲得し、この体験をX上で公開しています。
引用元(https://x.com/naruasuku/status/1368668655483953153)
自分の長所を活かし、短所を補う工夫を!
絵に自信がなくても、自分の得意分野を伸ばすことで全体のバランスを取ることができます。例えば:
- セリフ回しが得意なら、テンポの良い会話劇を重視する
- キャラクター造形がユニークなら、それを前面に押し出す
- コマ割りの工夫や演出で、臨場感を高める
小林よしのり先生の『おぼっちゃまくん』
漫画でキャラを目立たせるには、見た目や性格だけじゃなく、「話し方」も重要です。その好例が『おぼっちゃまくん』の「茶魔語」。
主人公・御坊茶魔は「ともだちんこ」「おはヨーグルト」「しつれいぶぁい!」など、独特の言葉を連発します。これが単なるギャグではなく、言葉にリズムとインパクトを持たせる技術になっています。
茶魔語のポイントは3つ。
- 音の響きが楽しい:「ともだち+ちんこ」のように、語呂の良さがクセになる。
- キャラの性格と直結:お金持ちの子供らしい「ぶぁい!」という語尾で、お坊ちゃま感を強調。
- 表情・ポーズとセット:「ぶぁい!」と叫ぶときの顔や動きが、よりギャグを際立たせる。
漫画でセリフを工夫すれば、キャラの個性はさらに強くなります!オリジナルの口癖や言葉を考えることで、読者の記憶に残るキャラ作りができます。
こうした工夫ができれば、画力のハードルを超えて漫画家として評価される可能性が高まります。
1-3. 絵が下手でも評価されるポイントとは
「伝わる絵」こそが読者の心を動かす!
- キャラの表情が感情豊かで、気持ちが伝わる
- コマの流れが分かりやすく、読みやすい構成になっている
- アクションや動作が躍動感を持って表現されている
これらができていれば、多少の画力不足は問題になりません。
『左利きのエレン』は、かっぴー先生によるWEB連載からスタートした漫画で、広告業界を舞台にした青春群像劇です。天才と凡人の対比をテーマにしたストーリーが人気を博し、実写ドラマ化もされました。
- ラフな絵柄だが、キャラクターの表情が非常に感情豊かで、読者にダイレクトに伝わる
- シンプルな絵柄ながらコマ割りが非常に工夫されており、ストーリーの流れが分かりやすい
- 感情が爆発する瞬間のキャラの表情が極端にデフォルメされ、印象に残る
個性的な絵は「唯一無二の武器」になる!
自分では絵が下手と思っていても、個性的な絵柄は一度読者の心に刺さると強烈な印象を与えます。
みうらじゅん先生の『アイデン&ティティ』は、ロックと青春をテーマにした作品ですが、その絵柄はデフォルメされた人物、細かく描き込まれない背景——しかし、それが作品の魅力になっています。
この漫画は、バンドマン・中島の葛藤や成長を描いており、決して華やかではない彼の姿に多くの人が共感しました。ストーリーや表現の個性があれば読者の心を掴むことができるのです。実際、みうらじゅん先生は「下手うま」というスタイルを確立し、漫画家だけでなくエッセイストやイラストレーターとしても成功しました。
このように、個性を磨くことで漫画家としての武器に変えることができます!
漫画家になるために、絵の上手さは「絶対条件」ではありません。むしろ、「伝わる絵」や「キャラクターの魅力」、「独自の世界観」、そして「ストーリーの力」などどれか一つでも秀でていれば、十分にプロとして活躍できる可能性があります。
持ち込みで指摘を受けたとしても、それは「成長できる余地がある」証拠。編集者が注目するポイントを理解し、自分の強みを伸ばす方向で努力を続けましょう!
「絵が下手だから無理かも…」と悩む前に、「何を活かせるか?」を考え、前向きに挑戦し続けてください!漫画は「総合力」で評価されるものです。あなたの得意な部分を武器に、唯一無二の漫画を描きましょう!
2. 絵が下手と言われながらも成功した漫画家たち
「漫画家になりたいけど、絵が下手…。」
この不安を抱えている人は多いでしょう。しかし紹介したとおり、実は「画力」だけが漫画家としての成功を決めるわけではありません。むしろ、ストーリーやキャラクターの魅力があれば、多少画力に不安があっても大ヒットを生み出す可能性があります。
- 絵が下手?な漫画家ランキング?
- 絵が下手な漫画家がジャンプで成功した事例
- 少女漫画でも絵が下手な漫画家はいる?
2-1. 絵が下手?な漫画家ランキング?
ネット上には絵が下手な漫画家ランキングというのがあります。
名前のあがっている作家さんたちはプロとして第一線を走っている大先生たちばかりです。絵のうまい下手を評価するのは不特定多数の読者なので主観ははさみませんが、プロとして第一線を走っている大先生たちですらデビュー当時は絵が完成されておらず絵が下手と評価されることがあります。
プロですら言われるのですから、今、絵が下手でも成長の可能性を信じて漫画を描き続けましょう。それよりも数々の名作を生み出したプロの漫画家の先生がどのように読者の心をつかんだのか、彼らの作品から読者の心をつかむ「何か」に気づけることが大事です。
『モブサイコ100』ONE先生
『モブサイコ100』は、ONE先生による作品で、独特な作風が特徴的です。一部では「絵が下手」との意見もありますが、その独自のスタイルが作品の魅力となっています。2016年7月時点で累計発行部数は120万部を突破し、2017年には第62回小学館漫画賞(少年向け部門)を受賞するなど、高い評価を受けています。また、アニメ版も文化庁メディア芸術祭で審査委員会推薦作品に選ばれるなど、作画面でも高く評価されています。
主人公・影山茂夫(通称:モブ)は、強力な超能力を持つ中学2年生ですが、内向的で目立たない存在です。彼の成長や葛藤、そして周囲のキャラクターとの関係性が物語の中心となっています。
作中には、モブの師匠である自称霊能力者・霊幻新隆や、野心的な悪霊・エクボなど、個性豊かなキャラクターが登場します。特に霊幻は、霊能力は持たないものの、モブにとって精神的な支えとなる重要な存在です。彼の人間味あふれる言動や、モブとの師弟関係は、多くのファンから高く評価されています。
『モブサイコ100』は、ストーリーやキャラクターの魅力が読者の心をつかむ作品の好例と言えるでしょう。
『カイジ』福本伸行 先生
「ざわ…ざわ…」の擬音で有名な『賭博黙示録カイジ』の福本伸行先生。
「顔が長すぎる」「手の描写が独特すぎる」という意見がありました。
しかし、『カイジ』シリーズが大ヒットしたのは「読者を絶対に離さない緊張感」があったからです。
- 登場人物の心理描写の細かさ
- 絶望と希望のギリギリを行き交うストーリー展開
- ありそうでなかったデスゲームの駆け引き
読者は次のページをめくる手を止められず、作品の世界に引き込まれていきました。「絵が独特でも、物語の吸引力さえあれば名作になる」ことを証明した作品です。
『進撃の巨人』諫山創 先生
『進撃の巨人』は、諫山創先生による漫画作品で、全34巻のコミックスは世界累計で1億4千万部を超える発行部数を記録しています。
この作品は、巨人と人類の壮絶な戦いを描いたダークファンタジーとして、多くの読者から支持を得ています。
初期の頃、諫山先生の画力については賛否がありました。一部の読者からは、デッサンの狂いや線の粗さが指摘されることもありました。しかし、担当編集者である川窪氏は、諫山先生の絵について「初めて見た時から上手いと思っている」と述べています(https://gendai.media/articles/-/93967?page=3)。また、諫山先生自身も画力向上のために模写のトレーニングを行い、努力を重ねてきました。
『進撃の巨人』がこれほどの成功を収めた要因の一つは、緻密で予想外の展開を持つストーリーにあります。物語のプロットや設定上の面白さが、読者を引きつける大きな要素となっています。
- 「人類 vs 巨人」という圧倒的スケール
- 読者を裏切り続ける予想外のストーリー
- キャラ一人ひとりの心理描写の深さ
キャラクターの魅力や独特の世界観が作品全体の深みを増し、多くのファンを魅了しています。
このように、ストーリーやキャラクターの魅力が読者の心をつかむことを証明した『進撃の巨人』は、漫画家志望者にとって大きな希望となる作品です。たとえ画力に自信がなくても、物語の構成やキャラクター作りに力を入れることで、多くの読者に支持される作品を生み出すことができるでしょう。
2-2. 絵が下手な漫画家がジャンプで成功した事例
週刊少年ジャンプは、漫画家にとって「成功の登竜門」とも言える雑誌。
しかし、そのジャンプでも、必ずしも画力が高くない作家がヒットを飛ばしています。
『ボボボーボ・ボーボボ』は、澤井啓夫先生による異色のギャグ漫画で、2001年から『週刊少年ジャンプ』で連載されました。一見すると作画が雑で、キャラクターの顔や体のバランスが崩れていることも多いですが、それが逆に作品の魅力となり、多くのファンを獲得しました。
本作は、鼻毛真拳を操るボーボボが敵と戦うという奇想天外なストーリー。まともな戦闘シーンはほとんどなく、シュールで意味不明なギャグが連発されます。普通のバトル漫画とは違い、敵のリアクションすら意味不明なことが多く、そのカオスな展開が唯一無二の魅力となっています。
作画の粗さやバランスの崩れたキャラクターたちは、「狙っているのか、それとも本当に下手なのか?」と話題になりました。しかし、その荒削りな絵だからこそ、ギャグの勢いが増し、突拍子もない展開とマッチしているのです。結果として、アニメ化もされ、多くの読者に愛されました。
この作品の成功は、「絵の上手さだけが漫画の価値を決めるわけではない」ということを証明しています。『ボボボーボ・ボーボボ』は、 「自分だけの個性があればジャンプでも勝負できる!」 という勇気を与えてくれる作品です。
2-3. 少女漫画でも絵が下手な漫画家はいる?
「少女漫画は絵が綺麗じゃないとダメ?」
そんなことはありません。むしろ、独特の作風やストーリーの良さで成功している作家もいます。
岡田あーみん先生の『こいつら100%伝説』は、1987年から『りぼん』で連載された伝説的ギャグ漫画です。少女漫画らしからぬ荒々しい作画と、ぶっ飛んだストーリー展開で、読者に強烈なインパクトを与えました。
この作品の特徴は、デフォルメが極端すぎるキャラクターたち、崩壊した顔のバランス、常に変形する人体——普通の少女漫画ならありえない作画が、なぜか作品の魅力になっています。それもそのはず、本作は ギャグの勢いとシュールな展開 が最大の売り。正統派のキラキラした少女漫画ではなく、 ナンセンスギャグを極めた異端作 なのです。
今回紹介した作家たちの成功を見ると、
画力よりも、読者を惹きつけるストーリーやキャラクターの魅力が重要
個性的な絵柄は、唯一無二の武器になる
「伝わる絵」が描ければ、読者はついてくる
つまり、「絵が下手だから無理」ではなく、「自分の強みをどう活かすか」が成功のカギなのです。
あなたの漫画には、どんな魅力がありますか?
「自分にしか描けないもの」を大切にして、ぜひ作品を生み出してください!
3. 絵が下手な漫画にありがちな特徴と対策(初心者編)
このようにみていくと、 「絵が下手」=「才能がない」ではないことがわかります。実は、ほんの少しの工夫で「読者がつい引き込まれる漫画」になります。
絵が下手でも成功するほんの少しの工夫、知りたくありませんか?
では、漫画が下手に見えてしまうありがちな理由をつきとめ、魅力的な作品にする方法を解説します!
- 漫画が下手だと感じるありがちな原因とは?
- ネット漫画は絵が下手でも読まれる?
- 絵が下手でも漫画を描き続けることの重要性
3-1. 漫画が下手だと感じるありがちな原因とは?
「何が悪いのか分からないけど、何かが違う…」
漫画を描いていると、そんな違和感を覚えることがあります。
それは、次のような 「読みづらさの原因」 が隠れているからです。
3-1-1. キャラクターが「棒立ち」している
キャラが立っているだけ、座っているだけ、同じ表情ばかり……初心者によくありがちなパターンです。
こんな状態では、読者に「動きがない」「表現が単調」と思われてしまいます。
- 足をそろえて真っ直ぐ立っているだけ → 「のっぺりして不自然」
- 手足が動いていない、表情も変わらない → 「生気がない」
- アクションシーンでも静止画のように見える → 「動きが感じられない」
➡解決策: 「重心」「勢い」「角度」を意識!
「重心」を意識する(キャラが自然に立つコツ)
「棒立ち」が不自然に見える理由とは?
人間は 立っているときでも、完全に左右均等には立っていない からです。
すぐできる実践法
キャラを描くとき、片方の足を少し前に出すor少し浮かせる
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- 例:「片足に体重を乗せる」の意味は、片方の足に力を入れ、もう片方をリラックスさせる ということ。
- チェックポイント → 立っているときの「肩の高さ」と「腰の傾き」に注目!
- 体重を片足にかけると、自然に肩と腰が斜めになる(これがリアルな立ち姿の秘訣!)
- NG例:両肩が水平&腰も一直線 → のっぺりした「棒立ち感」が出る
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座らせるときも、背もたれによりかかる、片足を組むなど工夫する
- 座るときに背筋をまっすぐ伸ばしすぎると、硬くて不自然になる
- 少し前かがみになる、足を崩す、頭を傾けるだけで「そのキャラらしさ」が生まれる
「勢い」を意識する(動きのある絵を描くコツ)
「止まって見える動き」の原因
- パンチやキックが「その瞬間」だけ描かれていて、「前後の流れ」が見えない
- 体の動きがぎこちなくて、キャラが「静止画」みたいに見える
すぐできる実践法
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動きの前後を考えて描く!(ただのポーズにならないように)
- 例:「パンチを振る」→ 「肩が後ろに引かれている状態」を描く
- 例:「ジャンプする」→ 「地面を蹴った直後の足の曲がり具合」を描く
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「線」を使って勢いを足す!
- パンチの軌道に 「ブレた線」 を入れる(ちょっとしたズレがリアルな動きを生む)
- キックや回転動作は 「円を意識して描く」(動きが滑らかに見える)
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髪や服を動かす(キャラの動きが分かりやすくなる)
- NG例:キャラが走っているのに、髪や服がピタッと止まっている → 動きが感じられない
- OK例:キャラが走るとき、髪や服が風になびく → 方向を意識すると勢いがつく!
- 例:「前に走っているキャラ」→ 髪やマフラーは後ろに流れる
「角度」を意識する(立体感&感情表現アップ!)
「顔や手の向きが単調」になっていませんか?
- どのキャラも 正面 or 横向き ばかり → 「角度がない」
- 真正面の顔=平坦になりがち → 「奥行き」を感じない
すぐできる実践法
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- 顔を少し斜めにするだけで、キャラの感情が変わる!
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- 例:「上から見た顔」→ 角度や奥行きがでることで感情表現が広がる
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手や腕を前に出す or 後ろに引く(遠近感をつける)
- NG例:キャラが正面を向いて、手も同じ平面にある
- OK例:パンチをするとき、拳をカメラ(読者)側に出す → 迫力アップ!
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カメラアングルを変える(漫画のシーンがよりドラマチックに!)
- 例:「低い視点からキャラを見上げる」→ 威圧感が増す
- 例:「上から見下ろす構図」→ キャラが弱々しく見える
今すぐ試せる!棒立ちキャラを卒業する方法
「重心」を意識する → 片足に体重を乗せると、腰と肩が斜めになって自然な立ち姿に!
「勢い」を意識する → 動きの前後を考えて、ブレ線や服の動きを足して躍動感を!
「角度」を意識する → 顔や手の向きを変えたり、遠近感をつけて単調さをなくす!
3-1-2. コマ割りが単調で、流れが悪い
読者が「次のコマに自然と目が行かない」と、ストーリーが伝わりにくくなります。特に「四角いコマばかり」「同じ大きさのコマが続く」などは 読者の心に単調な印象をあたえます。
➡ 解決策: 「映画のカメラワーク」を参考にする!
- アップ(表情)とロング(全体)のバランスを変える!
- 斜め構図やパースを活用して、視線誘導を意識する!
- セリフの流れを考え、スムーズに読める配置にする!
3-1-3. 表情が少なく、キャラの感情が伝わらない
「怒り」「悲しみ」「喜び」など、キャラクターの感情が分かりにくいと、読者が感情移入しずらいです。
➡ 解決策: 「大げさに表現する勇気を持つ!」
- 目を大きく見開いたり、眉を極端に上げ下げしてみる!
- 口の形を変えるだけで、キャラの表情が劇的に変わる!
- コマごとにキャラの感情の変化を意識すると、ストーリーにメリハリがつく!
3-2. ネット漫画は絵が下手でも読まれる?
結論から言うと… YES!
ネット漫画は「画力」よりも 「ストーリーの面白さ」や「キャラクターの魅力」 が重視されます。素人が描いた絵の漫画が書店に並んでいても買わないですが、ネットで無料で読めるなら少しくらい絵が下手でも読み進めてくれる可能性があります。
『ふつうの軽音部』(クワハリ先生)
- 30代から絵を描き始めた作者が、Web漫画で大ブレイク!
- 最初は「絵が下手」と言われていたが、ストーリーが面白すぎて読者が増え続けた!
- ついに「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門第1位を受賞!
このように、ネット漫画は 「面白さ」が正義!
むしろ、「絵が完璧じゃない」ことが、独自の味になって人気を集めるケースもあります。
3-3. 絵が下手でも漫画を描き続けることの重要性
「絵が下手だから、やめたほうがいい?」
いいえ、むしろ続けるべき! その理由を解説します。
絵は描けば描くほど、確実に上達する
多くのプロ漫画家も 「最初はヘタだった」 と語っています。「自分の絵はヘタだから…」と諦める必要はありません。
『進撃の巨人』 諫山創先生新人賞用のネームを描いていた時は、画力向上のために担当さんから指示された模写のトレーニングも並行して行っていました。
高校時代にも模写は行っていたのですが、当時は気に入った絵だけを模写していたのに対して、担当さんから指示された練習法はページ単位での模写をするというものでした。
ページ単位で模写することによって、コマ割りや効果線・効果音の位置などの勉強になりました。
漫画家志望者にとって持ち込みは、就職活動の面接みたいなものなので当然緊張します。ですが、当たって砕けろの精神で原稿を持ち込みました。
漫画家になるという夢は、小学生からの夢だったので、一度「ダメだ」と言われないと諦めがつかないという気持ちと、自分の原稿をプロである編集者に一度は見てもらいたいという想いから、原稿の持ち込みをしました。引用元(https://debut.shonenmagazine.com/interview/966/)
『チェンソーマン』藤本タツキ先生「絵が上手くなるためにはどうすれば良いですか?」の質問に対しては「美術的な基礎トレーニングを地道に」と「目で覚えて模写してください」
引用元(https://rookie.shonenjump.com/info/entry/202007_blog?utm_source=chatgpt.com)
『無限の住人』沙村広明先生「『こうしたかったのにこうできなくて残念だ』という気持ちをずっと覚えていれば、いつかきっとできるようになりますよ。今の連載が終わって次を始める時には、絵が必ず1枚脱皮しているはずですから。」
引用元(https://sp.shonenjump.com/p/sp/1706/fp_interview/index5.html)
『銀魂』空知英秋先生「心配しなくても自分の絵に満足する日なんて多分来ないんで、というか満足したらもうそこで終わりですから、存分に苦しみながら描き続けてください。」
「台詞だけじゃなくもっと絵と演出も利用した場面作りを心がけましょう。」引用元(https://www.jump-mangasho.com/interview/sorachi-sensei-vol1/)
よっしー先生(『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』作者)– 遅咲きデビューのよっしー先生は、自身の成長過程を振り返り「現時点で絵がヘタ(画力が低い)から漫画家になれないと思っている皆様も、諦めなくていいと思いますよ!」とエールを送っています。「漫画はイラストと違って、画力以上に大事なことが他にある」とも述べ、たとえ画力に不安があっても描き続ける意義を強調しています。
引用元(https://note.com/dm_yosshie/n/n962e6582d44b)
『イラストレーター・Shadowverse等のカードイラスト』ヘスン先生「魅力的な絵を描くためのコツ:こだわりたい部分はしっかり描くようにすることが大事ですかね。例えば顔を可愛く描きたいとか、小物をリアルに描きたいとか。この脚の動きを綺麗に見せたいなど…!」
「おすすめの上達法:もちろん沢山描くのも大事だと思うのですが、他の人の作品をたくさん見て観察・分析することも重要なのかなと。自分でいいなと思うポイントを探って、それを自分の作品に取り入れてみたり。」引用元(https://comic.smiles55.jp/guide/14209/)
『Tomahawk Angel』Mangaka Ody先生独学です。ひたすら練習をして知識を身につけました。一番早い上達方法は、苦手に感じるものをひたすら描くことです。それを1日14時間、毎日描きましょう。描くのを止めるのは食べる時、飲む時、お風呂入る時くらいです。寝る時もかな。
引用元(https://medibang.com/page/interview/LiamGray-MangakaOdy/?locale=ja&page=3)
『聲の形』大今良時先生「基本的なことですが、読者に特に見てもらいたいカッコいいシーン・可愛いシーンは、キャラクターをカメラ目線にすることが多いです。読者の目に留まりやすくするためです。」
「これも基本的なことですが、『めくり』を意識することは大事だと思います。読者が左のページをめくった、次の右のページのことで、ここに重要なコマを持ってくると効果的なんです。」
「漫画は、冒頭6Pまでに何か魅力がないと、読者が飽きてしまうと聞いたことがあります。だから私は、漫画や、もしくは映画や小説に触れる時、『どこで飽きた』っていうのを覚えておくようにしているんです。」引用元(https://www.clipstudio.net/oekaki/archives/152311)
手塚治虫先生 – 漫画の神様・手塚治虫先生も、多作で知られる通り量を描くことの重要性を説いています。新人漫画家に対して「とにかく最後まで描ききりなさい。出来が悪くても構わないから完結させること」という趣旨の助言を残しており(各種エッセイで言及)、上手く描けなくても投げ出さず描き続けることで次につながると強調しました。手塚先生自身、若い頃から膨大な習作を重ね画力と表現力を飛躍的に伸ばした経緯があり、この姿勢が後進へのメッセージにもなっています。
自分の「独自の絵柄」が生まれる
最初は「上手くなろう」としていたのに、描いているうちに 「自分にしか出せない味」 が生まれることがあります。
それが 「唯一無二の個性」 になり、読者に愛されるのです。
読者は「完璧な絵」ではなく、「面白い作品」を求めている
どれだけ美麗なイラストでも、ストーリーがつまらなければ読者は離れてしまいます。逆に、多少絵が荒削りでも 「ワクワクする展開」「共感できるキャラ」 がいれば、ファンはついてきます!
あなたの漫画を、待っている読者が必ずいる
~漫画家ノートNo.15~
絵が下手でも漫画家になれる!
漫画家になるために、絵の上手さは「絶対条件」ではありません。絵が下手でも漫画家になれることは、多くの成功例が証明しています。むしろ、「キャラクターの魅力」「伝わる絵」や「独自の世界観」、そして「ストーリーの力」のどれか一つでも秀でていれば、十分にプロとして活躍できる可能性があります。
ネット漫画ならば、多少絵が下手でもストーリーが面白ければ読まれる可能性が高まります。「絵が下手だから無理かも…」と諦める前に、自分にしか描けない個性を武器に、漫画を描き続けてください。絵が下手と言われても、それは「伸びしろがある」ということ。「何を活かせるか?」を考え、前向きに挑戦し続けてください!
漫画は「総合力」で評価されるものです。あなたの得意な部分を武器に、唯一無二の漫画を描きませんか。







